研究課題
基盤研究(A)
がんは遺伝子異常を背景としたがん細胞の異常増殖よりなるがん実質とがん細胞に酸素や栄養を供給する間質よりなり、これまで、間質に存在する血管や結合組織は正常細胞であると考えられてきた。我々は、がんの「間質」に存在する腫瘍血管内皮細胞が正常血管内皮細胞とは異なった遺伝子背景をもつことを明らかにしてきた。近年、発生における器官形成、がん細胞の浸潤や線維症などの発症に、上皮細胞が間葉系細胞様細胞へ形態変化する上皮間葉移行の重要性が報告されている。がん細胞の浸潤・転移にも間葉系組織とのクロストークがある可能性や染色体の不安定性との関わりが示されている。上皮性の口腔扁平上皮がん細胞と間葉系細胞の相互作用を検索することで、がん細胞のみならず腫瘍に栄養・酸素を供給することで腫瘍の生存や増殖に関わっている、いわゆる間質細胞をターゲットにした効率的な治療法の確立にも寄与することが期待される。
すべて 2011 2010 2009 2008
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (7件)
Oncogene in press
Br J Cancer 104
ページ: 819-829
Mol Cancer Res 8
ページ: 520-528
Biochem Biophys Res Commun 394
ページ: 947-954
Br J Cancer 100
ページ: 1943-1948