研究課題/領域番号 |
20251009
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
窪田 幸子 神戸大学, 大学院・国際文化学研究科, 教授 (80268507)
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研究分担者 |
内堀 基光 放送大学, 教養学部, 教授 (30126726)
杉藤 重信 椙山女学園大学, 人間関係学部, 教授 (70206415)
曽我 亨 弘前大学, 人文学部, 准教授 (00263062)
大村 敬一 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 准教授 (40261250)
高倉 浩樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 准教授 (00305400)
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キーワード | 先住民 / 国家 / 国際機関 / 人権 / 少数民族 / 多文化主義 / 同化 / 国際ネットワーク |
研究概要 |
本研究は、20世紀末から影響力を増してきた国際的なイデオロギーとしての「先住民」概念を中心に、このような国際世論と、国家の少数民族政策の影響のものと、少数者である彼らが近代国家の枠組みの中で、どのように主流社会と交渉し、自己アイデンティティーを構築していくのか、その動態を比較の視点から明らかにすることを目的とするものである。 研究の2年度目にあたる本年は、昨年、オーストラリアにいけなかった研究分担者、研究協力者と、研究代表者がともに、オーストラリアでの合同調査を行なった。2007年からオーストラリアで継続されている新たな先住民政策が、アボリジニにどのような影響を与えており、彼らがそれにどのように対応しているのかについて調査した。中央アーネムランド地域のマニグリンダ・コミュニティおよび、周りに散在する複数のアウトステーション、および中央沙漠のイエンデム・コミュニティでの参与観察とインタビュー調査を行なった。 その後、キャンベラのオーストラリア国立大学において、オーストラリアの先住民政策についての文献調査を行なうとともに、本プロジェクトの連携研究者でもある、アボリジニ研究の専門家の参加をえて、共同ワークショップを2日間開催した。参加者全員が研究発表を行い、議論を展開させた。 国内でも、2度の国内集会を持ち、全員の研究成果を発表、共有し、このプロジェクトで明らかにするべき論点について、かなり明確な意識を共有することができるようになってきている。 また、代表者は、12月にシドニーで行なわれたオーストラリア人類学会に出席し、先住民政策変化とその先住民側の対応についての研究発表を行い、国際的な議論の流れを確認し、これについてもメンバーと共有した。
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