研究課題/領域番号 |
20251010
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
杉山 三郎 愛知県立大学, 国際文化研究科, 教授 (40315867)
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研究分担者 |
佐藤 悦夫 富山国際大学, 現代社会学部, 准教授 (40235320)
伊藤 伸幸 名古屋大学, 文学研究科, 助教 (40273205)
渡部 森哉 南山大学, 人文学部, 講師 (00434605)
植田 信太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20143357)
谷口 智子 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (00363911)
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キーワード | メソアメリカ / テオティワカン / アステカ / 考古学 / 新大陸人類学 / 古代計画都市 / モニュメント / 生贄儀式 |
研究概要 |
本研究は新大陸の古代都市の成立とその変容・盛衰の諸問題を、斬新な技術や方法論を用いながら学際的視点から考察することを目的とする3年計画のプロジェクトである。二年間は古代モニュメントと表象に関する資料を収集し、考古学、歴史学、民族史学、宗教思想学、人類学また生物化学的視点を織り交ぜ、コンピューター解析、空間分析、統計処理を行い、平成22年度にはその成果を統合、比較研究し、発表する予定である。よって本年度は発掘調査の継続、モニュメント資料収集を精力的に行い、また出土した象徴品の分析と解釈が中心となった。 平成20年8月から21年3月まで、メキシコ、テオティワカン「太陽のピラミッド」の発掘調査をメキシコ国立人類学歴史学研究所とともに行い、貴重な都市形成期の資料を得た。ピラミッド内部のトンネル発掘でより古い建造物、埋葬体と奉納遺物も発見、その調査を終了した。同時に中心モニュメント内部に存在したと考えられる王墓の可能性も追求し、盗掘されているがその断片資料も収集した。 テオティワカンの3大モニュメントのうち二つ、「羽毛の蛇神殿」と「月のピラミッド」の集中発掘はすでに終了しており、その成果の発表・出版活動も進められた。本研究の重要データであるテオティワカン中心地区の正確な3次元建築・都市マップ作りも、「月のピラミッド」から「城壁」までの都市中心部の測量を完全に終了した。一方、アステカ大神殿の3次元建築・都市マップもその中心地区測量をほぼ終了し、アメリカ考古学総会でその成果を発表した。その他、民族史資料、新大陸他文明の考古資料も収集に努めた。膨大なデータは整理され、デジタル化してサーバーに保存し、国際的に他の研究者にもアクセスできるよう準備を進めた。
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