研究分担者 |
袴田 茂樹 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (40148581)
押村 高 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (20169296)
天児 慧 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授 (70150555)
森井 裕一 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (00284935)
李 鐘元 立教大学, 法学部, 教授 (20210809)
|
研究概要 |
2011年は、科研を受けてから3年目となるため、これまでの成果をまとめるべく、研究共同看の諸先生万の協力を得て、日本語と英語で成果を出版した。原稿は、4月に予告し、8月にそれぞれの先生方から研究原稿をいただき、それを半年間かけて、まとめる作業を行った。 1)『国際政治から考える東アジア共同体』山本吉宣・羽場久美子・押村高編、ミネルヴァ書房、2012年。 2)The Regional Integration and Institutionalization comparing Europe and Asia,Ed.by G John Ikenberry,Yoshinobu Yamamoto,and Kumiko Haba,Shohkado,Kyoto,2012. 3)Asian Economic Development among EU,Asia and Japan,Ed.by Kumiko Haba,Szerdahely Istvan,Brij Tanka,and Wang Min,Aoyama Gakuin University,Tokyo,2012. これらを踏まえ、研究代表者羽場久美子はこの間のEUとアジアの地域統合の比較研究をまとめる過程で、羽場久美子『グローバル時代のアジア地域統合-日米中関係とTPPのゆくえ』岩波書店、ブックレット、2012年を刊行した。また、7月には、EUの議長国が、EU新加盟国のハンガリーとポーランドとなったので、それとアジアの地域統合の関係を検証すべく、ハンガリー大使館、ハンガリー外務省、日本外務省欧州局ASEM室の協力を得て、国際会議を開催した。これには、日欧産業センターや日本EU学会だけでなく、中国社会科学院、インドのデリー大学の協力も得ることができ、今後の研究協力関係の基礎が気付けたことは、ありがたいことであった。さらに2011年9月からは、研究代表者である羽場久美子が、ハーバード大学国際関係研究所に在外研究の場を移したため、一方では、研究成果をまとめて出版する作業とともに、他方では、アメリカおよび欧州との海外共同研究活動を強化すべく、ネットワークを拡大する作業を行った。一つには、ハーバード大学のケネディースクールのJoseph Nyeや、ライシャワー研究所および国際問題研究所のEzra Vogel,また国際問題研究所日米研究センターのSusan Pharrらとともに、「アジアの地域統合とアメリカ、日本」の研究について、検討を行った。ハーバード大学との共同で、アジアの地域統合研究を行う成果については、現在、2012年5月に、ハーバード大学ケネディースクール、国際政治におけるSoft Power研究の大家、Joseph Nye教授らとともに、国際会議を開く予定であり、現在ASEAN事務総長、中国外交学院元総長らとともに企画を検討している。以上、基礎研究での科学研究費を得ることにより、この3年間、アジアや欧州及び、日本国内の諸機関(EU代表部、国連大学、日欧経済産業センター、外務省欧州局)などとともに、共同研究を深め、日本で第一級の研究成果を世に出すことができたことに感謝している。引き続き、水準の高い研究を維持すべく、2012年度も努力を重ねる所存である。
|