研究概要 |
まず,研究協力者の近畿大学大学院博士後期課程1年のシセ,同前期課程2年のアウシク,名古屋大学大学院博士後期課程1年の鈴木が,それぞれギニア国でのイネ遺伝資源調査とナミビア国での2種類の圃場試験と2種類のポット試験を実施した.次に,季節湿地の水収支に関する議論を,連携研究者の総合地球研究所の檜山,名古屋大学の西川,太田,さらに研究協力者の鈴木,藤岡(京都大学アジア・アフリカ地域開発研究科PD)らとともに議論した.そのうえで飯嶋の11月出張時と藤岡,鈴木の12月~2月出張時に水収支測定の現地サイドへの説明と装置の組み立て,さらに予備的な計測を実施した,ナミビ大学農学部オゴンゴキャンパスを中心とした季節湿地の流域系を設定し,その系内への氾濫水の流入量,系内における降雨量,蒸発散量,地下浸透量,さらに系の下流域への表層水流出量を測定するとともに,衛星画像による系内湿地の消長などの情報から,系内の水量を推定する技法を確立することとした.今年度は,予備調査として幹線道路の橋の下を流れる氾濫水量を求めるため,大学近傍の調査地点において水位変化と水量変化を計時的に求めた.また人文社会学領域における今後の進め方を,とくに西川と藤岡とともに議論し,昨年同様の農作業解析を実施した.また新規に提案する農法としてヒエ,モロコシ,イネの栽培試験を,3か所の農家圃場で設営し圃場試験を継続した,さらに過去2カ年と同様にボーエン比計測システムによるモデル水田からの蒸発散量測定を継続した。ナミビア大学内圃場において2種類のポット試験を継続して実施するとともに,連携研究者の泉(滋賀県立大学),山根(近畿大学),研究協力者のシセ,アウシク,近畿大学大学院博士前期課程一年の林,近畿大学農学部4年6名,滋賀県立大学学部4年2名とともに,圃場モデル試験2種類とポット試験5種類を実施した
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