研究課題/領域番号 |
20255009
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
浅沼 修一 名古屋大学, 農学国際教育協力研究センター, 教授 (60159374)
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研究分担者 |
佐々木 重洋 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (00293275)
竹谷 裕之 公益財団法人名古屋産業科学研究所, (部局無し), 研究員 (10023491)
山内 章 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (30230303)
桂田 祐介 名古屋大学, 博物館, 特任助教 (40456710)
槇原 大悟 名古屋大学, 農学国際教育協力研究センター, 准教授 (70452183)
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研究期間 (年度) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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キーワード | 人間生活環境 / 保全農業 / 地域環境管理 / 地域文化 / ガリー侵食 / ルオ族 |
研究概要 |
ケニア西部ビクトリア湖岸で、土壌侵食(ガリー侵食)が住民の生活を脅かす大きな環境破壊となっている地域(ニャンド地方)を調査対象地とし、農学(土壌肥料、作物、農業経済)、地質学及び文化人類学の専門分野を異にする学際的な研究チームで引き続き調査研究を行った。根が絡み合い土壌侵食の抑制効果があると推察したユーカリの根は、周囲の土壌が流出しても互いに支え合っていることが確認され、この現象については論文発表に至った。今年度の現地調査で、ガリー侵食の顕著な拡大が観察され、トウモロコシ畑の端が突然崩れるなど、いよいよ人間の生活に危険が迫ってきていることが以前より身近になってきている。ケニアは1963年の独立以来、1969年から10年毎に国勢調査を実施している。2009年までのデータから調査地域(ニャンド地方)は隣接のケリチョー地方に比べて貧困率が高く、またセンサス開始以降ずっと各年齢層において女性の比率が男性より高い特徴があった。ケリチョーは反対に男性の比率が高い。この社会条件の違いが、これまでに明らかになった個人レベルで採っている土壌侵食対策が面的に広がっていかない原因の一つではないかと推察される。最終年は、ケニア国内で土壌侵食対策(等高線に沿った土盛り・土堤(現地語でファナジュ)の構築や段々畑栽培)の先進地と言われているマチャコス地方の調査を行い、そこでの実践例をニャンド地方の調査村住民に対してワークショップを開催して報告した。住民から調査に留まらないで、どうすれば良いのかもっと具体的な対策を目の前で示してほしい旨の強い声があった。土壌侵食対策は住民自身(農民)の自発性を呼び起こし地域的な取り組みに広げることが重要である。本調査研究では、現地において保全農業を試験する計画であったが、共同研究相手のマセノ大学構内における試験に留まり、そこまでには至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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