本研究は、2005年度より基盤A(海外)の研究経費により行ってきた竹類Melocanna bacciferaの一斉大面積開花の生態的特性および焼畑地における挙動に関する研究をさらに継続し、開花後の本種の回復過程を植生の変化、群落内のクローン構造の変化、などの視点からの追跡、48年に一回起こる今回のような大面積にわたる開花がどの程度の範囲にわたって繰り返されているのかの広域レベルでの把握、焼畑地において開花時に焼畑を行ってから何年目の休閑地であったかに応じたM.bacciferaの回復状態の追跡と回復状態が焼畑地における収量に及ぼす影響の把握、さらには開花によってネズミの個体数の増加が認められつつあるがこれが開花後何年間継続するのかの把握、を行い、開花後数年間のM.bacciferaの回復過程を通して、開花地域の生態系と焼畑地に対する影響を解析しようとするものである。
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