研究課題
本年度の研究ではクラスタリング分散計算データプライバシーに関して、以下の成果が得られた。(1) k平均クラスタリングに対するプライバシー保護データマイニング手法を開発した。すでにk平均クラスタリングに対する手法は、いくつか知られていたが、これらを分析し、プロトコル実行の時の部分情報が漏れを具体的に明らかにした。また、あるプロトコルの出力結果は各パーティのデータベースの和集合に基づいて計算したものでないという正当性の問題を指摘した。(2) 既存提案は実際の応用では、異なるデータベースからデータの変数やばらつきなど偏差があり、その計算誤差を克服するために、データの標準化を行わなければならない課題を解決した。二つのパーティの間に自分のデータを公開せず、標準化用のパラメターを算出し、それを利用する共同のデータ標準化を行う手法を提案し、この誤差を減らすことに成功した(3) 密度推定データクラスリング分散計算法を提案した。既存の方式では信頼第三者の存在を仮定し、各クライアントの情報を集める。この第三者はデータの悪用などの攻撃をする可能性がある。著者は安全性を向上するために、検証可能な秘密分散方式を導入することで、複数のクライアントが同時にランダムノイズ生成し、ランダム化されたデータからデータクラスリング分散計算を行う手法を提案した。(4) フィルタリング攻撃を避けるために、ランダム化されたデータ固有値分布の変動と攻撃成功の確率を実験的に分析し、提案方式の安全性の限界も明らかにした。
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IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer, Vol. E92-A No. 4,
ページ: 1246-1250
IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer, Vol. E92-A,
ページ: 1246-1250,
International Workshop on Privacy-Preserving Data Analysis in conjunction with Database Systems for Advanced Applications(DASFAA 2009), Springer LNCS5667
ページ: 276-286,