研究課題/領域番号 |
20300037
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
辻野 嘉宏 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20172009)
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研究分担者 |
渋谷 雄 京都工芸繊維大学, 情報科学センター, 教授 (70226190)
岡 夏樹 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20362585)
小山 恵美 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (80346121)
芳田 哲也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00191601)
寶珍 輝尚 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00251984)
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キーワード | マルチモーダルインターフェース / ユーザインターフェース / 伝統産業 |
研究概要 |
茶道、土壁・京瓦、包丁、金網、調べ緒の縄綯、京菓子の包餡等の様々な匠の技「こつ」の技能素について、高度熟練技能者に共通する特徴を調べた。その結果、1)YG検査からみた性格特徴は「リーダータイプ」が多い、2)作業時の筋力発揮には収縮期(力を入れる)と弛緩期(力を抜く)が明確に区別される、3)一定の作業を繰り返す反復動作の周期は0.3~1.0Hzである、4)反復動作の再現性が極めて良い等の特徴が抽出できた。また、一般実務を想定した作業時のモチベーション変動を反映する生体信号指標を検討した。さらに、連続して負荷の高い作業を実施した際に警告を出し、作業者の身体を傷害から守るアプリケーションを想定し、身体装着型の3軸加速度センサを用いた同一作業における作業負荷の軽重を識別する手法を検討した。 仮想鏡システムを用いたインタラクティブプレゼンテーションをマルチモーダル対話システムの標準アーキテクチャを用いて実装するにあたり、(1)動作入力および評価入力を行うためのモジュールインタフェースの設計、(2)動作手本提示のためのバーチャルエージェント表示モジュールの実装を行った。また、前年度に引き続き、人型ロボットを用いて、茶道の動作における技能素を構成的に解明することを目指した。「なめらかに」「しとやかに」などのような比較的抽象度の高い言葉で動作を指示する場合と、動作の速さや大きさを具体的に指示する場合の印象評価を行い、お手本の動画に合わせた動作を指示する場合には、後者の方が教えやすいが、前者の方がロボットがより生き物らしく感じられるという、技能素の根幹に関わると考えられる興味深い結果が得られた。さらに、身体動作情報から知識まで多種の情報が存在する技能素情報を格納するために、マルチメディアデータの表現のために開発したデータモデルである再帰有向超グラフデータモデルの適用について検討した。
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