研究概要 |
本研究は、設計者が自らの両手や指先を用いてVR世界の様々な設計対象を直接的にかつ直感的に操作することのできる等身大のハプティックVR設計環境の構築方法を明らかして、そのシステム実現を目指すことを目的としている。 本研究の目的である両手多指操作可能な等身大ハプティックVR設計環境を研究開発するため,次の三つのシステム構成要素の研究開発を行った. (1)実スケールで直接操作可能な等身大VR環境 (2)両手多指操作のための力触覚提示装置 (3)実時間VR空間の動的シミュレーション機能 具体的に行った研究・方法を以下に記述する. (1)実スケールで直接操作可能な等身大職環境 1.設計作業に必要な高品位な映像を投影することのできるマルチプロジェクションシステム 2.3次元の幾何学的再生の忠実度の高い等身大曲面スクリーン上でのステレオ立体視の実現 3.直接操作可能なインタラクション機能を備えるための力触覚提示装置の結合 (2)両手多指操作のための力触覚提示装置 高品位の触覚提示が可能でしかも等身大VR環境との整合性に優れた装置を提案し設計開発を行った.開発装置は各指を3本あるいは4本の糸で吊るワイヤ駆動型SPIDARシステムである. (3)実時間VR空間の動的シミュレーション機能 力触覚提示装置とVR空間とを結合するためのバーチャルカップリング制御と力触覚情報の生成システムを開発した.これらの3つの構成要素を統合したハプティックVR設計環境を明確化して,操作性,有効性,実用性等の評価実験を行い,今後の課題を明らかにした.
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