研究概要 |
平成23年度は研究実施計画に基づき,以下のことを実施した. 1.日本と外国(米国,中国)との絵文字アイコンおよびその文章に関する差違を明らかにした絵文字和英・中単語辞書や絵文字和英・中文法辞書などを,実験結果を踏まえて改定し,発表する. これまで行った絵文字による外国人とのコミュニケーションの結果を分析した.日本語は基本的にSOV(主語+目的語+動詞)で記述し,外国人は基本的にSVO(主語+動詞+目的語)の文法で記述する.絵文字による文章の平均の1文の文字数が3文字程度であるため,全ての文章が完全にこの形式で書かれているわけではないが,絵文字もこの特徴を引き継いでいる.ただし,日本人がSVOで書く場合も存在する.顔の表情の絵文字で外国人と理解が分かれる絵文字(「笑う」と「おなかが痛い」)があったが,音や例文を加える事によって回避する事が可能であった.日本人は正解の場合は丸(○)を使うが,外国人(タイ人,カナダ人,アメリカ人,ルクセンブルグ人)はチェックマーク(〓)を使う.スラングなどを含め,各言語の特徴をそのまま絵文字に引き継いでいることが示唆される. 2.Google Mapsとの連携 絵文字によるコミュニケーションには遠隔地間で行う場合と対面で行う場合とがある.対面で行う場合,旅先で道を聞く場合が考えられるため,絵文字チャットだけではなく地図(Google Maps)も表示し,それに手書きの書き込みや絵文字による文章を記述して道案内ができるシステムを開発した. 3.研究成果をCSCW,CollabTechなどの有力な国際会議で世界に向けて発信することを計画する. CollabTechは2011年は中止のため,今年行われるCollabTechに(2)で述べた内容を投稿中である.
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