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2008 年度 実績報告書

自己移動感に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20300048
研究機関九州大学

研究代表者

伊藤 裕之  九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (40243977)

キーワードvection / 自己移動感 / 実験心理学 / バーチャルリアリティ / 運動知覚
研究概要

視覚刺激による自己移動感(vection)について、科研費によって雇用したポスドクと実験を行った。
1.vection生起における注意の関与について実験を行い、高速に提示される文字を認知する課題においては主観的な印象としてvectionが弱まるだけであったが、運動する刺激を注意で追う課題遂行時には、潜時や持続時間等においても明確にvectionが擁制された。このことから、vectio籍の生起には、注意の資源が必要であることがわかった。2。輝度コントラストが同一でも背景が赤の場合にvectionが弱かった。この原因については、さらに実験を重ねて明らかにする予定である。3.Vectionには独自の残効があることを確認した。運動刺激消失後もvectionが残存し、運動残効より長く維持される場合があった。このことから、vectionの残効を起こすメカニズムは部分的に運動残効を起こすメカニズムからは独立していることがわかった。4.一方向に流れる視覚刺激を見つめていると、瞬き等の短時間の視覚刺激の遮断が見えの動きを逆転させる錯視を発見した。この現象については、運動残効、blink suppressionなどとも関連させて調べる予定である。5.トレッドミルを使った実験装置を作成中であり、完成次第、歩行動作中のvection等の実験を行う予定である。
また、科研費によって招聘した外国人研究者と共同で、縦の格子と横の格子がつくる交点の動きの方向が変化して見える錯視(chopstick illusion)を用いた場合のvectionの方向を調べたが、これについては、現在解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 瞬きによるオプティカルフローに知覚的逆転2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤裕之
    • 学会等名
      日本バーチャルリアリティ学会VR心理学研究会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2008-12-22
  • [学会発表] 回転運動による立体の知覚2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤裕之
    • 学会等名
      電子情報通信学会HIP研究会
    • 発表場所
      鹿児島市
    • 年月日
      2008-08-07

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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