研究課題/領域番号 |
20300049
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内田 誠一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (70315125)
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研究分担者 |
黄瀬 浩一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80224939)
大町 真一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30250856)
岩村 雅一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80361129)
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キーワード | ユーザインターフェース / 画像、文章、音声等認識 / ディレクトリ・情報検索 / 画像処理 / パターン照合 |
研究概要 |
「紙とペン」による手書き(手書きコンテンツ)は人類が数千年来愛用してきたメディアである。ところがこの「紙とペン」と現代を席巻するサイバーメディアとは水と油のような関係に留まっている。本研究課題では手書きコンテンツにID管理やリンクといったサイバーメディア的な機能を付加することで、その価値を飛躍的に向上させることを目的とする。そして老若男女を問わないユニバーサルインタフェースとしての活用を目指している。 この目的のために、2005年度からの検討結果を踏まえながら、以下の研究開発を実施した。 第一に、昨年度の研究経費で実装した、「情報埋め込みペン」(微細インクドット等による情報埋め込みが可能なペン)のプロトタイプを用いて、種々の実証実験を行った。具体的には、(i)紙の上に筆記する状況での情報埋め込み、およびその筆記パターンを撮影した画像からの埋め込み情報復元の実証実験を行った。(ii)微小なインクノズルの利用、ならびに情報埋め込み・復元時に生じる様々なノイズに対する耐性を高めるための誤り訂正符号の導入、の2点により埋め込み密度の向上を図った。その結果、3cm大の「@」の中に21ビットを正確に埋め込み、そして復元できることを実証した。また(iii)復元の際には筆記パターンを撮影する必要があるが、その際に通常のディジタルカメラを用いても、スキャナと同等の精度での情報が復元できることを示した。 第二に、昨年度から行っているペン先画像からの筆記復元手法について、より詳細な実験を行った。この手法では、紙表面の微細構造(紙紋)の動きを用いてペン先の動きを推定し、その結果から筆記を復元する。その際に、動きボケがどのように悪影響を及ぼすかについて、定量的・定性的な評価実験を行った。
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