研究概要 |
1.分光関数の推定アルゴリズムとデータ圧縮・符号化 ファンデーションなどを対象として,分光分布・分光反射率の特徴を解析することによって,分光関数の効率的な表現方法を検討し,画像品質を損なわずに情報記録とレンダリングを可能とするPCAに基づいた符号化法を提案した. 2.輝線スペクトルをもつ照明下でのシーンの解析 蛍光灯やLEDの光源分光分布の特徴抽出を行った.液晶カメラ系で獲得した分光画像から,LED照明や蛍光灯,シーンの分光分布を推定するアルゴリズム開発中である. 3.シーン中の物体の識別アルゴリズムの開発 分光反射率と偏光情報を用いた材質識別のアルゴリズムを検討中である.また,マルチバンド画像データから,ハイライトや陰影に依存しない領域分割のアルゴリズムを提案した. 4.回路基板の要素識別 基板上の異なった材質の金属線,レジスト,ハンダといった要素を識別するために,分光反射率による識別アルゴリズムの構築を行った.複数のモデルを提案し,最適なモデルを検討中である. 5.肌の解析とレンダリング 人間の素肌,およびファンデーション塗布肌を対象として,ツヤ,テカリ,マット感といった質感と光反射の関係を調べた.人間の肌を映像化する総合的なアルゴリズムを開発中である. 6.HDR画像の表示手法の開発 視覚特性に基づいたHDR画像のレンダリング手法を開発した.種々のHDRシーンを用いて,詳細な視感評価実験を実施している.
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