研究概要 |
1. 疎テンプレートコンデンセーション法の高性化 初年度の検討結果から高性能追跡が可能であることが判った段階的粗密探索について,GPGPU上での実装を進めた.また,疎テンプレートの固有テンプレート化などの高性能化を実現した. 2. 既知3次元物体の姿勢追跡 初年度の成果であった,既知3次元物体の実時間姿勢追跡に関する論文発表(2009年9月)を行った.また,初年度の検討結果に基づき,既知3次元物体(形状は任意,拡散反射表面)について,照明条件が一定(あるいは緩やかな変動を含む)という仮定のもとで,6自由度姿勢追跡をフレームレートで実現することに成功した. 3. 登録顔画像による人物識別 初年度の検討結果に基づき,正面顔の少人数識別法を完成させた.特に,姿勢・表情変動の例示型学習の利用,隠れ検出を利用した追跡精度の向上,識別系の改良を行い,高性能の融合系を実装した。(この成果は,2010年1月のPRMU研究会において発表済みである。) 4. 動画像例示による動作認識 初年度の検討結果に基づき,例示された動画像上で適応型追跡を行い,追跡結果から固有空間を自動作成する方法について顔画像を例とした検討を進めた.また,時系列認識の観点から,動作認識法を検討を進めた. 5. 特定人物用ヒューマンインタフェースの試作 特定人物の顔形状モデルを用いて姿勢推定・人物識別・表情認識を集積したヒューマンインタフェースについて基礎検討を行った.現在までに姿勢推定・人物識別・表情認識のそれぞれについては基本機能の動作確認を完了しており,次年度に系を構成する準備は整った。今後,照明変動や隠れへの対応などのシステム上のボトルネックをチェックし,個別技術へのフィードバックを計るとともにヒューマンインタフェース系としての安定化を計る.また,この項目に関連して,従来から用いていたレンジファインダによる形状入力の利用を想定しているが,幾何学的ステレオや光学的ステレオの研究(2010年3月のPRMU研究会において,それぞれ発表済みである。)の利用についても今後,考えていく。 連携研究者: 右田剛史(岡山大学・自然科学研究科・助教):項目1と2においてアルゴリズムの高性能化に参画 山根亮(岡山大学・自然科学研究科・助手):項目4において動作認識系の構成に参画
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