研究概要 |
1.疎テンプレート追跡の高性能化:前年度までに有効性を確認してきた粗密探索について,GPGPU上とmulti core PC上での実装を比較検討した結果,3次元テンプレートについてはmulti core PCの方が処理性能,移植性,認識機能との融合の観点から優れていることが判り,項目2および項目3についてはmulti core PC上での実装を進めた. 2.既知3次元物体の姿勢追跡:昨年度までに手法を確立した3次元疎固有テンプレートを用いた既知3次元物体の照明変動下での実時間姿勢追跡について,項目3で述べる論文の一部として発表した. 3.登録顔画像による人物識別:昨年度報告したように,項目2で述べた3次元物体追跡技術に,拡張固有空間による画像からの形状推定,照明変動に対応するための照明適応技術を組み合わせることで,25人規模の顔追跡・認識融合系を構成可能であることを示し,2011年3月開催のFG2011(IEEE主催,Santa Barbara)においてOutstanding Student Paper Awardを受賞した.この受賞に関連して,Image and Vision Computing Journal (Special Issue on Best of Face and Gesture 2011)の招待論文に推薦され,項目2の内容を加えた論文を発表した.また,登録者数を100名,あるいは,10名x10表情とした系への拡張法を検討し,2通りの方法で実時間系の構成を実現した.これについては2012年1月開催のPRMU研究会で発表済みである. 4.動画像例示による動作認識:昨年度報告した,例示された動画像上で適応型追跡(電子情報通信学会論文誌D.2010年8月号掲載)による固有空間の自動作成法について検討を進め,表情追跡・認識への有効性を確認し,2011年10月開催のPSIVT2011において論文発表した.また,Kinectを用いた人物姿勢追跡系について,2012年3月開催のPRMU研究会に発表した.さらに,動作認識への利用についても検討し,項目5に組みこんだ. 5.特定人物用ヒューマンインタフェースの試作:項目3で述べた追跡・認識融合系をベースとして,特定人物の顔形状モデルを用いて姿勢推定・人物識別・表情認識の集積を計った.また,Kinectとカメラを併用した特定人物用ヒューマンインタフェース系を試作し,表情認識・動作認識によるパワーポイント操作を実現した.(24年度に発表予定) 連携研究者:右田剛史(岡山大学・自然科学研究科・助教):項目1,2においてアルゴリズムの高性能化に参画山根亮(岡山大学・自然科学研究科・助手):項目4,5において動作認識系の構成に参画
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