研究課題/領域番号 |
20300075
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
薮田 哲郎 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学(系)研究科(研究院), 教授 (30323926)
|
研究分担者 |
黄 健 近畿大学, 工学部, 准教授 (10282956)
|
キーワード | 力感覚 / ハプティックインタフェース / コミュニケーション / バーチャルリアリティ / 触知覚メカニズム |
研究概要 |
本研究はハプティックインタフェース(力感覚提示装置)を用いたバーチャル技術(VR)を活用して、力感覚メカニズムの解明と遠隔力感覚通信の実現可能性について検討したものである。まず、力の時間変化率の力感覚に及ぼす影響について検討を加え、ランプ入力のように力を増加させた場合、変化率が大きいほど小さな力変化で力の弁別が可能なことを解明し、変化率が大きな影響を与えていることを明らかにした。続いて、周期的な正弦波状の力変化を被験者に印加した時については、周期が速くなるにしたがって、小さな力変化で弁別が可能となり、感度も向上することを明らかにした。また、ハードウエアの研究として、ハプティックインタフェースの機構の力感覚に及ぼす影響を調査するために、代表的な機構として、プラネタリアギア、ハーモニックドライブ、ワイヤ駆動、減速器なしのダイレクトドライブを用いた4システムの力感覚について調べた。力感覚としては、ハーモニックドライブとダイレクトドライブが良い特性を示したが、両者に柔らかさに関する微妙な力感覚の差が残り、人間の力感覚については興味ある問題なので、引き続き研究を進めることとした。 遠隔力感覚通信については、力および位置情報のフィードバックが必要であることを明らかにし、力と位置のハイブリッド方式とインピーダンス方式の二つの制御方式でシステムを構築した。両方式とも力感覚通信を実現できたが、操作感覚はインピーダンス制御の方がシステムの摩擦の影響を除去でき良好な感覚を与える明らかにした。また、操作者の位置関係と力感覚の認識問題は、視覚情報を付加するのみでは解決できないことを明らかにした。
|