研究概要 |
ノイズ付き実数コンピューティングの計算原理の実験的・理論的理解を目的とし,物理アナログダイナミクスによる実数計算機とディジタル計算機との協調・融合を図った,新しいハイブリッド計算システムを提案・構築する.主に以下について研究する. (1)多次元時空間系列観測データ解析手法の開発:多次元時空間系列からシステムの特徴を抽出する手法を開発する.さらに,観測データからシステムの内部ダイナミクスを推定する方法を提案する. (2)一般のカオス結合システムへの拡張:これまでのカオスニューロンの結合系を一般的なカオス素子の結合系に拡張する. (3)高次元力学系の自己組織学習則:カオス結合系ネットワークのためのダイナミックな時空間学習則を提案する. (4)ノイマン型ディジタル計算機との融合と協調:ディジタル計算機との融合により,高速,大容量,柔軟でロバストな計算システムを実現する. (5)内部ダイナミクスと外界とのインターフェイス法の開発:内部ダイナミクスと外部ダイナミクスとの物理的なインタラクションによるインターフェイスを提案する. (6)ノイズの影響の解析とノイズの活用:ノイズが実数計算に与える影響を解析し,ノイズを活用できるシステムの構築を目指す. (7)実用問題への応用:上記(4)により構築するハイブリッドシステムを活用して,より実用的で難しい問題の解法に挑戦する.
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