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2008 年度 実績報告書

地理空間情報の期限付き共有手法開発と災害時の自治体・地域情報共有に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20300093
研究機関京都大学

研究代表者

畑山 満則  京都大学, 防災研究所, 准教授 (10346059)

研究分担者 浅野 耕一  秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (70336444)
吉川 耕司  大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (80220599)
キーワード時空間GIS / 自治体 / 防災 / 地域コミュニティ / 統合型GIS
研究概要

本年度の研究成果は以下の通りである.
1) 統合型GISにおける自治体部署間情報共有の問題点の明確化
富山県富山市婦中支所(旧婦中町役場),秋田県由利本荘市に調査に赴き,管理担当者へのヒアリングから導入課題の分析を行った.これらの結果から自律分散協調管理の概念を絡めた基幹システムのデータ更新手順を作成すること,最終的に自治体単独で運用できるようにすることが重要であることが明確となった.
2) 災害時に情報システムに求められる機能の明確化
阪神・淡路大震災や中越地震での経験やヒアリングをもとに課題を整理した結果,国・県レベルのシステムではなく,被災者となる住民目線でのアプリケーション開発が重要であることがわかった.これを実現するためには住民と相対する市町村レベルでのシステムにおいて住民との信頼関係を築くためのコミュニケーションに費やす時間を多く確保することにつながる機能が必要であることがわかった.
3) 災害時の自治体部署間情報共有手法の検討
本課題の検討のためには,情報管理責任者である能力が重要となる.自治体でもこのような立場の職員を置くことが推奨されているが,実態が伴っていない現実がある.このため,本課題に関しては遠軽町にて基礎的な認識の共有のためのディスカッションを行うに留まった.手法評価に関しては次年度以降の課題とした.
4) 期限付き空間情報共有手法プロトタイプ開発
期限付きの空間情報共有手法の仕様を作成した.セキュリティの1つの考え方として,鍵をたくさんつけることが重要であると考え,ファイルレベルの暗号化,システムを通してのアクセス制限とともに,データの自動消滅機能を実装することで,鍵を1つ増やすことを考えた.具体的には,データ交換用差分ファイルに有効期限を入れ,時空間管理する情報システムがこの有効期間に応じてデータの消滅処理を行うことで実現する方式である.

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] SOCIAL IMPLEMENTATION PROCESS ANALYSIS OF INTEGRATED GIS WITH RARMIS CONCEPT TO LOCAL GOVERNMENTS AND REGIONAL2008

    • 著者名/発表者名
      Michinori HATAYAMA
    • 雑誌名

      土木計画学研究・講演集 38(CD-ROM)

  • [雑誌論文] 自治体情報システムにおける防災機能の実装に関する考察2008

    • 著者名/発表者名
      畑山満則
    • 雑誌名

      研究報告「情報システムと社会環境(IS)」 2008-IS-105

      ページ: 77-80

  • [雑誌論文] 導入の費用対効果算出方法に対する検討-地方自治体における全庁統合型時空間GISの実践研究(2)2008

    • 著者名/発表者名
      浅野耕一, 渡邊佑真, 佐々木幸治
    • 雑誌名

      地理情報システム学会講演論文集 17(CD-ROM)

  • [雑誌論文] 地方自治体における時空間データ基盤の随時更新体制2008

    • 著者名/発表者名
      浅野耕一
    • 雑誌名

      日本建築学会東北支部研究報告集 70

  • [雑誌論文] 富田林市における庁内でのGIS関連情報共有のための研究会活動の試み2008

    • 著者名/発表者名
      吉川耕司, 浅野和仁, 井之上清香
    • 雑誌名

      地理情報システム学会講演論文集 17(CD-ROM)

  • [学会発表] SOCIAL IMPLEMENTATION PROCESS ANALYSIS OF INTEGRATED GIS WITH RARMIS CONCEPT TO LOCAL GOVERNMENTS AND REGIONAL2008

    • 著者名/発表者名
      畑山満則
    • 学会等名
      第38回上木計画学研究発表会
    • 発表場所
      和歌山大学
    • 年月日
      2008-11-02
  • [学会発表] 防災活動に関わるGISの役割と問題点2008

    • 著者名/発表者名
      畑山満則
    • 学会等名
      第3回防災計画研究発表会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2008-10-25
  • [学会発表] 導入の費用対効果算出方法に対する検討-地方自治体における全庁統合型時空間GISの実践研究(2)-2008

    • 著者名/発表者名
      浅野耕一
    • 学会等名
      第17回GISA学術研究発表大会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2008-10-24
  • [学会発表] 富田林市における庁内でのGIS関連情報共有のための研究会活動の試み2008

    • 著者名/発表者名
      吉川耕司
    • 学会等名
      第17回GISA学術研究発表大会
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2008-10-24
  • [学会発表] 自治体情報システムにおける防災機能の実装に関する考察2008

    • 著者名/発表者名
      畑山満則
    • 学会等名
      情報処理学会第105回情報システムと社会環境研究会
    • 発表場所
      室蘭工業大学
    • 年月日
      2008-08-29
  • [学会発表] 地方自治体における時空間データ基盤の随時更新体制2008

    • 著者名/発表者名
      浅野耕一
    • 学会等名
      日本建築学会東北支部第72回支部研究報告会
    • 発表場所
      コラツセふくしま
    • 年月日
      2008-06-20

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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