| 研究概要 |
昨年度に引き続き,条件付き相互情報量最大化により構成される事前分布と,構成した事前分布に基づくベイズ予測分布に関する基礎的な研究を行った.特に,パラメータ空間をコンパクトなものに制限するという仮定のもとで,最も基本的な連続型確率分布である多次元正規分布モデルをはじめ,多次元ガンマ分布モデル,多次元逆ガウス分布モデルなど多くの基本的で実用的な統計モデルにおいて応用することのできる,多重性の問題を考慮にいれたベイズ予測分布の構成法を開発した.
また,従来は,予測分布の良さに関する評価基準として,Kullback-Leiblerダイバージェンスを用いる研究が主であったが,Kullback-Leiblerダイバージェンス以外のより広い評価基準のもとでの予測分布の性能に関する理論的な研究を行った.
さらに,条件付き相互情報量最大化による事前分布の構成についてのアルゴリズムをマルチコアワークステーションを用いて実装するプログラムを作成して数値的な検証を行った.
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