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2010 年度 実績報告書

転写因子の結合とヌクレオソーム構造にもとづく遺伝子転写制御機構の推定

研究課題

研究課題/領域番号 20300103
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

河野 秀俊  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (40291918)

キーワードクロマチン / ヌクレオソーム / ヒストン修飾 / 転写 / ゲノム / 生体生命情報
研究概要

遺伝子の発現は、転写因子の特定DNA配列への結合とヌクレオソーム構造が凝集したクロマチン構造によって制御されている。本研究では、転写因子のターゲットDNA配列の推定とヌクレオソームの領域推定を同時に行うことによって、アクティブな転写制御領域を推定する。また、転写因子のターゲット配列の分布とヌクレオソーム領域の分布から、各遺伝子の転写制御機構、共通な転写制御機構をもつ遺伝子間の関係を明らかにすることを目指した。
開発したヌクレオソーム位置予測方法を用いて、酵母ゲノムDNAのヌクレオソーム形成能分布に従って遺伝子を分類したところ、大きく3種類に分かれることがわかった。また、ヒトゲノムについては、ヌクレオソーム位置や細胞種ごとのDNAメチル化部位をゲノムにマッピングしたインハウスデータベースを解析し、メチル化の量が細胞種ごとに異なる遺伝子があることがわかった。しかし、いずれの場合も分類された遺伝子群に明らかな共通な関係を見出すまでは至らなかった。塩基配列自体の解析からは、GC含有率と特定の配列の周期的な並びが類似していることが共通の性質として見出された。しかし、個々の遺伝子が特有のヌクレオソーム形成能の分布を持っており、個別論的な解析にとどまった。今後は、これらのデータを活用して、個々の遺伝子の転写制御領域とヌクレオソーム形成能の詳細な関係解析を継続して行い、ヌクレオソーム構造やその上の階層のクロマチン構造の観点から遺伝子発現制御の仕組みの理解を深めていきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] DNAの水和水とダイナミクスの塩基配列依存症-DNA-タンパク質、DNA-低分子認識の理解に向けて-2010

    • 著者名/発表者名
      米谷佳晃, 河野秀俊
    • 雑誌名

      メディカルバイオ 揺らぎと生体機能10月別冊

      ページ: 66-71

  • [学会発表] Free energy profiles for nucleosome position changes2011

    • 著者名/発表者名
      Kono, H., Kanaeda, N., Ishida, H.
    • 学会等名
      Biophysical Society Annual Meeting
    • 発表場所
      米国、ボルチモア
    • 年月日
      2011-03-06
  • [学会発表] 構造バイオインフォマティクスと分子動力学計算による遺伝子発現制御メカニズムの理解2010

    • 著者名/発表者名
      河野秀俊
    • 学会等名
      日本分子生物学会年会、日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2010-12-08
  • [学会発表] ヌクレオソームポジションにおける間接認識の役割2010

    • 著者名/発表者名
      Fernandez, M., 藤井聡, 河野秀俊, 皿井明倫
    • 学会等名
      日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2010-06-16

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公開日: 2012-07-19  

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