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2008 年度 実績報告書

大脳皮質聴覚野における情報処理の機能分担

研究課題

研究課題/領域番号 20300112
研究機関熊本大学

研究代表者

宋 文杰  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (90216573)

研究分担者 齋藤 和也  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (20301997)
キーワード神経科学 / 生理学 / 脳・神経
研究概要

モルモットの大脳皮質聴覚野は霊長類と同様、コア領域と呼ばれる一次野と背尾側野が存在し、それらを取り囲むように、いくつもの小さな領野から構成されるベルト領域が存在する。これまで多くの研究が行われたにもかかわらず、聴覚野の機能は未だにはっきりしない。本研究では、イメージングと電気生理学の手法を用いて、皮質聴覚野の領野間の機能的な違いを明らかにすることによって、それぞれの領野の機能分担を探索することを目的とした。そのためには、定量的な研究が必須である。本年度では、一次野の周波数分解能に特に注目して、情報論的なアプローチを用いて研究を行った。米国のL Loew博士より、最新に開発された電位感受性色素を供与してもらったことにより、高いSN比で一次野全体の活動をシングルショットでイメージングすることができた。それにより、多数のシングルショット計測ができ、情報論的な解析が初めて可能になった。結果、1)一次野の周波数分解はポピュレーション活動によることが明らかになった。2)一次野の活動から計算される周波数分解能はげっ歯類の行動レベルの分解能に近いことが分かった。今後、これらの方法を他の領野に応用し、比較することによって、領野間の聴覚における機能分担を解明していく計画である。一方、ベルト領域は他のモデリティーの皮質と隣接するため、その機能的な役割はモデリティー問の相互作用にある可能性が考えられる。それを検討するために、視覚刺激に対する聴覚野の応答を探索した。その結果、複数の領野において視覚応答が存在することを見出した。今後、モデリティー間の相互作用にぜ、注日して、聴覚皮質領野間の機能負担を解明していく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] モルモット聴覚領野における応答潜時の周波数依存性2009

    • 著者名/発表者名
      西村方孝
    • 学会等名
      日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-07-11
  • [学会発表] モルモット一次聴覚皮質における純音刺激で誘発される応答振幅のばらつきと応答パタンの安定性2009

    • 著者名/発表者名
      齋藤和也
    • 学会等名
      日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-07-11
  • [学会発表] マウス大脳皮質におけるカルレチニン陽性細胞の機能解析のためのCalretinin-Creマウス及びHR-Chop2-GYFP Cre-reporterマウスの作製2009

    • 著者名/発表者名
      棚平ゆかり
    • 学会等名
      日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-07-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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