本研究計画では、プレプレートが分子層とサブプレートに分離する機構や皮質板内でインサイド・アウトパターンが形成される機構の破綻の結果、大脳皮質の層構築に異常を呈したミュータント動物(リーラー、SRK ラット、ヨタリ、p35 ノックアウトマウス、PAFAH-1 ノックアウトマウス)を用いて、(1)プレプレート、サブプレート、スーパープレートの特異的染色、(2)層特異的な線維連絡を利用した神経標識法や層特異的分子マーカーを用いた免疫組織化法、(3)それぞれの原因遺伝子のcRNA プローブや抗体を用いたin situ hybridization 法と免疫組織化学法、(4)BrdU を利用したBirth Date ラベリング法、(5)GFP 遺伝子導入により神経芽細胞を標識し、コラーゲンゲル三次元培養環境下におけるニューロン移動のタイムラプス顕微鏡観察、(6)シナプトフィジン-GFP、PSD-95-GFPトランスジェニックマウス胚とミュータント動物胚由来組織片の共培養により、プレプレートの分離機構と皮質板内におけるインサイド・パターン形成のメカニズムとその破綻、および大脳皮質層特異的線維結合の形成メカニズムについて明らかにする。
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