研究課題/領域番号 |
20300128
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
塩坂 貞夫 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90127233)
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研究分担者 |
吉田 成孝 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20230740)
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キーワード | プロテアーゼカスケード / neuropsin / KLK8 / 海馬 / Shaffer側枝 / タギング / 後期連関可塑性 / LTP |
研究概要 |
4年間の課題として(1)neuropsinを活性化するプロテアーゼカスケードの探索、(2)neuropsinの分泌後の動態、(3)neuropsinは2つの異なる回路の同期にどのように働くか、を解析する予定である。(1)については当該年度において、塩坂、石川、田村のグループはSchaffer-collateral pathwayをテタヌス刺激した後のneuropsin活性化を、スライス標本、ホモジェネートを用いながら、タイムコースとリアルタイムイメージングによってneuropsin活性化プロテアーゼを検討してきた。これについては未だ成功していないものの、高感度なneuropsinのELISAシステムを完成させた。これによって不活型neuropsinの定量が可能となり、神経活動によって活性化される活性型neuropsinをともに定量することが可能となった。この方法とイメージング法、すなわちneuropsinはL1cam免疫反応陽性を変動させるため、これを利用して切断されたときに発光する基質を作成し、スライス標本でSchaffer collateralを刺激後、変動するpre-synapseをコンフォーカル顕微鏡によってイメージングする方法、とを平行して行いながら、neuropsinの活性化酵素の特定を急ぎたい。一方、(3)についてはさらに研究を発展させ、neuropsinがシナプス・タグの形成に関与することおよび異シナプス間の連関(後期連関可塑性)にかかわることを明らかにし、これに加えneuropsinが後期連関可塑性においてプロセス特異的、領域特異的に作用することを見いだした。
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