研究課題
4年間の課題として(1) neuropsinを活性化するプロテアーゼカスケードの探索、(2) neuropsinの分泌後の動態、(3) neuropsinは2つの異なる回路の同期にどのように働くか、を解析する予定である。(1)20年度において、高感度なneuropsinのELISAシステムを完成させた。当該年度にはNeuropsinのプロテアーゼ活性を持たないミュータントを作製し、これを細胞内に導入することによって、培養神経細胞における細胞外分泌動態を検討した。活性を持たないミュータントneuropsinも、同様に分泌され、培養細胞の膜表面に固定化された。この部分では大きな分子コンプレックスが形成されており、この部分を活性化酵素が活動依存的に攻撃することで一連の生理作用が惹起されている可能性がある。一方、(3)についてはneuropsinがシナプス・タグの形成に関与することおよび異シナプス間の連関(後期連関可塑性)にかかわることが、20-21年度の成果として明らかとなってきたので、これに加えneuropsinが後期連関可塑性においてLTP→LTDあるいはLTD→LTPといったプロセス特異的に作用するのか、Basal dendriteおよびApical dendriteの中だけの領域特異性があるのかを詳細に検討し、neuropsin依存性可塑性にはLTPプロセス特異的であり、領域間伝達は見られないことを明らかにした。
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脳21 13
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Biol.Chem. (In press)
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