研究課題/領域番号 |
20300144
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
樋口 京一 信州大学, 医学系研究科, 教授 (20173156)
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研究分担者 |
森 政之 信州大学, 医学系研究科, 准教授 (60273190)
澤下 仁子 信州大学, 医学系研究科, 助教 (40359732)
亀谷 富由樹 東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 主任研究員 (70186013)
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キーワード | 疾患モデル / アミロイドーシス / 伝播 / HDL / apoA-II / マウス / apoA-I / HDL |
研究概要 |
アミロイドーシスとは蛋白質が何らかの原因でアミロイド線維に凝集し、生体に傷害を与える疾患群(蛋白質構造異常病)である。樋口らが独自に開発してきたマウスAApoAIIアミロイドーシス(apoA-IIが沈着する)のシステムと新規に開発するアミロイドーシスのモデル動物を駆使して、アミロイドーシスに共通する発症機構(伝播機構等)と各種アミロイドーシスに特異的な病態の解明をおこなう。 (i) 多くのアミロイド蛋白質とリポ蛋白質との関連が示唆されてきた。20年度にapoA-IIノックアウト(KO)マウス、21年度にapoA-I KOを導入し、アミロイドーシスの発症とリポ蛋白質の関連を解析した。ApoA-IKOマウスでは血液中コレステロールやapoA-II濃度が減少するが、加齢に伴い特に粒子の大きいリポ蛋白質が増加し、apoA-IIアミロイドーシスが促進されることが明らかになった(Wang J Lipid Res revised)することが明らかになった。現在、他のアミロイドーシスのモデルマウスとapoA-IKOマウスを交配中である。apoA-IIKOマウスでは、急性炎症反応が抑制され、AAアミロイドーシスの抑制が認められ、apoA-IIの炎症促進機能が明らかになった。 (ii) 多くのアミロイドーシスの最も重要な危険因子は加齢である。しかしそのメカニズムは分かっていない。昨年度から作製していた高齢マウス(24カ月齢)では、アミロイドーシスの自然発症はほとんど無いことを確認したので、アミロイド線維投与による誘導(伝播)を行い若齢のマウスとの比較を行った。 (iii) アミロイド伝播の解析のために新たなapoA-IIトランスジェニックマウス(Apoa2^c-Myc Tgマウス)の作製を行った。
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