研究概要 |
1.高解像度画像取得方法とデータベース化 (a)MRI画質改善のためのハードウェアの例として,MRI顕微鏡用に傾斜磁場コイルとRFコイルが一体となった強化プラスティック製プローブを新たに作製した.新プローブでは傾斜磁場コイル電流を20Aから40Aとし,傾斜磁場線形領域の増加を図った. (b)高画質データ取得のためにMRI用造影剤を用いた撮像法とその臨床応用について,また造影剤自身の開発についても検討をおこなった. (c)高解像度胸部4次元画像データとMRI顕微鏡で撮像した超高解像度3次元画像データを後の研究でも利用できるように整理・蓄積した.(未発表,一般公開予定なし) 2.時空間画像処理手法の開発 (a)Region Based Contour Treeによる多次元画像の等値面構造記述を利用し,多次元動画像の等値面構造を可視化するためにContour Structure Mapの多次元化と時間軸を持った画像への対処法を開発した.人工画像系列および4次元MRタギング画像に対して開発手法を適用し,多次元動画像の新しい観察・解析法への可能性を示した.(タギング画像への適用例は未発表) (b)5次元濃度超曲面の曲率とその連続性を利用して,5次元空間内での領域抽出と追跡を同時に行なう方法を開発した.同手法を4次元心筋MRタギング画像に適用し,タグ領域の抽出と追跡,その結果を用いた心筋機能画像の作成を行なった.また,タグ領域を4次元空間内での曲面と捉え,その形状特徴を利用した処理を開発し,抽出精度の向上を実現した. (c)上記のアプローチとは全く異なる方法での4次元心筋MRタギング画像の解析を試みた.ここでは撮像法に工夫を加え,通常は画像面内に垂直に印加するタグを斜め方向とすることにより精度の向上を目指した.
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