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2008 年度 実績報告書

超音波を併用した癌分子標的・血管新生阻害療法の臨床導入に向けての研究

研究課題

研究課題/領域番号 20300182
研究機関福岡大学

研究代表者

江本 精  福岡大学, 医学部, 准教授 (80258540)

研究分担者 立花 克郎  福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
堀内 新司  福岡大学, 医学部, 助教 (70360302)
キーワード超音波 / 血管新生 / 血管新生阻害 / 分子標的 / 子宮肉腫 / マウス移植腫瘍 / 造影超音波 / VEGF
研究概要

超音波エネルギーのソノポレーション(細胞膜に一時的に亀裂が入り、それにより細胞膜の透過性が亢進する現象)作用が明らかになり、我々はその作用を基本的な超音波効果ととらえて基礎実験を行ってきた。今回の研究では、低出力超音波エネルギーを併用して、悪性度が高い腫瘍であるヒト子宮肉腫のヌードマウス移植モデルに対して血管新生阻害療法の併用実験を行った結果、薬剤投与単独群に比較して有意な腫瘍増殖抑制効果が認められた。更に、レボビスト、オプチゾンと第2世代の超音波造影剤であるソナゾイドを用い、癌血管新生阻害療法の評価をin vivoで行った結果、ソナゾイドはレボビストと比較して、腫瘍内の微細な血流動態の持続的な描出がリアルタイムにnon invasiveに可能であった。また、これらの造影剤はマウスに対する有害事象も認めなかった。血管新生阻害剤であるTNP-470や抗腫瘍剤である5-FU誘導体(5'-DFUR)及びCPT-11は低用量の頻回投与においても、ヒト子宮肉腫の血管新生に対して著明な抑制効果を示し、低出力超音波エネルギー併用において有意な相乗効果が認められ、マウスの生存日数にも延長がみられた。これらの結果は、HUVEC細胞を用いたin vitroの腫瘍血管新生モデルの定量的評価においても同様な効果が認められ、HUVEC細胞の増殖を有意に抑制した。抗がん剤を少量且つ頻回に使用するメトロミック療法が期待される現状を鑑み、本法は有用な治療戦略の一つと成りうると考えられる。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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