研究課題/領域番号 |
20300185
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
前野 崇 東京大学, 医学部附属病院・リハビリテーション部, 助教 (90322403)
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研究分担者 |
芳賀 信彦 東京大学, 医学部附属病院・リハビリテーション部, 教授 (80251263)
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キーワード | 低周波電気刺激 / 糖尿病 / 糖代謝能 / インスリン抵抗性 / 筋収縮 |
研究概要 |
本研究では2型糖尿病、糖尿病予備群(耐糖能異常)、コントロールとして健常者を対象に(1)低周波電気刺激群、(2)運動療法群、(3)運動療法の前に低周波電気刺激を併用する群で、インスリン抵抗性や身体組成、レプチンに及ぼす影響を検討することで骨格筋に対する低周波電気刺激がインスリン抵抗性に及ぼす効果を明らかにすることを目的とした。初年度は、ランダム化比較試験を行うにあたりプロトコールを作成し、当大学の倫理申請を行った(受理No.2433)。また繰り越し期間として予備実験及び運動負荷量の調整を行った。 (1)対象:健常者については、被験者の募集をかけ、本研究の主旨について十分に説明し、全例から文書にて承諾を得たのち行なう予定とした。ランダム化は3群に割り付け、(1)電気刺激群、(2)運動療法群、(3)電気刺激+運動療法群とした。糖尿病患者および予備軍である耐糖能異常者の群は、外来において、(1)糖尿病の専門医師による適応の確認、(2)試験開始時の評価、(3)説明・同意書の確認、(4)PAID(Problem Area in Diabetes Survey:糖尿病問題領域質問表)の記入の依頼を行い、それぞれの対象患者を3群にランダムに割りつけることにした。 (2)方法:(1)電気刺激は経皮的電気刺激療法と低周波鍼通電療法を行い、刺激部位は大腿四頭筋で通電頻度は1Hz。通電強度は筋収縮が観察でき、刺激時間は15分間とする。(2)運動療法は12週間、週3回の頻度で行い、1回20分(準備運動5分とエアロバイク15分の有酸素運動)とする。(3)併用療法:運動療法の前に上記の電気刺激を行う。 (3)測定プロトコールは、採血を中心とし、計6回(運動前、1週間目、2週間目、3週間目、6週間目、12週間目)、空腹時血糖値、75gOGTT、血中インスリン値、血中レプチン値、遊離脂肪酸、インスリン抵抗性の指標はHOMA-Rを算出して測定を行い、身体組成はインピーダンス計を利用して体脂肪率、体脂肪量、除脂肪組織量を求める。糖尿病患者および耐糖能異常者については、12週間の経過中、糖尿病問題領域質問表に試験前、運動前、1週間目、2週間目、3週間目、6週間目、12週間目に記入する。
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