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2011 年度 実績報告書

運動療法のできない重症患者や高齢者に対する包括的筋力低下防止プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20300186
研究機関名古屋大学

研究代表者

河上 敬介  名古屋大学, 医学部, 准教授 (60195047)

研究分担者 曽我部 正博  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10093428)
村上 太郎  至学館大学, 健康科学部, 教授 (10252305)
キーワード筋 / 機械刺激 / 熱刺激 / 栄養学 / リハビリテーション
研究概要

これまでの研究で、周期的伸張刺激により筋萎縮の進行を軽減させるためには、Akt/mTOR/p70S6K経路の活性必須であることを明らかにした。また、この経路や筋線維横断面積を指標に、筋萎縮の進行を軽減させるのに必要な刺激の強さや刺激時間を明らかにした。さらに、伸張刺激を加える頻度、すなわち同じ時間の伸張刺激を、1日1回で加えるか、2回に分けて加えるかについて検討し、1日1回でくわえるよりも2回に分けて加える方が萎縮軽減効果が高いことを明らかにした。そこで今年度は、昨年度十分に明らかになっていなかった1回に加える刺激の時間と萎縮軽減効果の関係を詳細に検証した。その結果、1日1回の刺激を与えるとすると7.5分以下では効果がなく、15分以上は必要であること、しかし1時間では効果がなくなることが明らかになった。
また、今年度は、包括的な理学療法として、周期的伸張刺激による筋萎縮軽減効果に対する熱刺激または栄養摂取の相乗効果を検証に力を注いだ。昨年度の結果から、熱刺激に関してはタイミングや時間の検討が必要であることが判明していたため、これにかかわる条件検討を詳細におこなった。その結果あらゆる条件において検証したにもかかわらず、周期的伸張刺激による筋萎縮軽減効果をさらに有意に高めるような熱刺激の条件は見つからなかった。一方、周期的伸張刺激の直前の栄養摂取による萎縮軽減効果向上に関しては、その効果的な方法について絞られてきた。その結果、周期的伸長刺激による筋萎縮抑制効果に対する栄養摂取は、若干の加算的効果が認められるが、相乗効果が認められるほどではないことが判明した。他者の研究で、熱刺激や栄養摂取による筋肥大効果の報告はある。しかしながら、少なくとも我々の実験系で、周期的伸長刺激による筋萎縮軽減効果を相乗的に高めることを、熱刺激や栄養摂取に期待することはできないと考える。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 機械刺激による筋の肥大や萎縮軽減のメカニズム2011

    • 著者名/発表者名
      河上敬介
    • 雑誌名

      日本物理療法学会会誌

      巻: 38 ページ: 15-20

  • [雑誌論文] Force- and Ca2+-dependent internalization of integrin in cultured endothelial cells2011

    • 著者名/発表者名
      Kiyoshima D.
    • 雑誌名

      The Journal of Cell Science

      巻: 124(22) ページ: 3859-3870

    • 査読あり
  • [学会発表] Passive stretch suppresses muscle atrophy in rats : effects of duration and frequency of stretch2011

    • 著者名/発表者名
      Agata N.
    • 学会等名
      ICCPB2011
    • 発表場所
      Nagoya Congress Center(名古屋市)
    • 年月日
      20110601-20110604
  • [学会発表] Association between PI3K/Akt/TOR pathway and stretch-induced hypertrophy in primary cultured chick myotubes2011

    • 著者名/発表者名
      Sasai N.
    • 学会等名
      ICCPB2011
    • 発表場所
      Nagoya Congress Center(名古屋市)
    • 年月日
      20110601-20110604
  • [学会発表] 初代筋管培養細胞に対する電気刺激による形態応答2011

    • 著者名/発表者名
      吉岡潔志
    • 学会等名
      第10回コ・メディカル形態機能学会学術集会
    • 発表場所
      中部大学生命健康科学部55号館(愛知県)
    • 年月日
      2011-09-17
  • [学会発表] 除神経に対する伸張刺激の萎縮軽減効果は刺激周波数によって異なる2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木惇也
    • 学会等名
      第46回日本理学療法学術大会
    • 発表場所
      シーガイアコンベンションセンター(宮崎県)
    • 年月日
      2011-05-28
  • [学会発表] 筋力増強運動の期間が萎縮筋の筋線維の太さや数、筋核数に与える影響2011

    • 著者名/発表者名
      伊東佑太
    • 学会等名
      第46回日本理学療法学術大会
    • 発表場所
      シーガイアコンベンションセンター(宮崎県)
    • 年月日
      2011-05-28

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公開日: 2013-06-26  

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