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2008 年度 実績報告書

FMRI、NIRSの結果から考える経頭蓋磁気刺激による失語症改善促進の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20300188
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

安保 雅博  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00266587)

研究分担者 角田 亘  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00453788)
キーワード失語症 / FMRI / rTMS / 右半球 / 左半球 / 回復 / 脳梗塞 / 脳出血
研究概要

近年、経頭蓋磁気刺激(以下TMS)が脳卒中後遺症の治療目的で用いられている。特に、低頻度TMSを適用し、適用部位から対側大脳への大脳半球問抑制を軽減させ、結果的に非適用大脳の活動性を上昇させようとの考え方が注目されている。失語症患者に治療的TMSを導入する場合、言語機能を代償している部位をTMSに先立って機能的MRIで明らかにし、代償部位の対側(mirror region)に低頻度丁MSを適用することが望ましいと考えられる。よってこの考え方が正しいのかどうか検討をした。対象は、運動性失語を呈する脳卒中患者のうち、すでにプラトー状態にある患者4名。痙攣の既往がある患者、脳波検査で異常波が確認された患者は対象から除外した。対象に対して復唱課題による機能的MRIを施行、これで言語機能の主たる代償部位を判定し、そのmirror regionに低頻度TMSを適用した(1ヘルツ20分のセッションを1日2回で計10セッション)。TMS適用の前後で、SLTAなどによる言語機能評価を行い、治療により言語機能がいかに変化したかを検討した。患者並びに家族のVASの評価も行い満足度の評価も行った。機能的MRIの結果から、2名は右大脳半球に、2名は左大脳半球に低頻度TMSを適用した。全例に言語機能の改善を認め、患者並びに家族のVASの結果も改善を認めた。失語症患者に対して治療的にrTMSを用いる場合、施行に先立ってFM田で機能代償部位を診断することが有用であり、その結果に基づいて、代償部位への抑制を軽減させるよう低頻度rTMSを適用することで、言語機能の代償が促進される可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 失語症の回復と機能再編2009

    • 著者名/発表者名
      安保雅博
    • 雑誌名

      Jpn J Rehabil Med 46

      ページ: 32-34

  • [雑誌論文] 先進的医療技術を駆使した治療戦略2009

    • 著者名/発表者名
      角田亘, 安保雅博
    • 雑誌名

      総合リハビリテーション 37

      ページ: 11-16

  • [学会発表] 脳卒中後失語症に対する低頻度反復性経頭蓋磁気刺激の外来通院下における長期的導入2009

    • 著者名/発表者名
      角田亘,安保雅博,海渡信義,妹尾淳史,渡邉基
    • 学会等名
      Stroke2009
    • 発表場所
      島根
    • 年月日
      2009-03-20
  • [学会発表] A Novel Approach Stroke Patients : Functional MRI-based Therapeutic rTMS Strategy2009

    • 著者名/発表者名
      Kakuda W, Abo M, Kaito N, Watanabe M
    • 学会等名
      INTERNATIONAL STROKE conference
    • 発表場所
      San Diego
    • 年月日
      2009-02-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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