研究概要 |
平成23年度における本研究の初発の主な目的は、平成22年度までの研究成果のまとめを実施することと平成22年度の最後に実施した介入の追跡調査(フォローアップ)を行う2つにあった。計画段階における後者のフォローアップに関する調査対象は、沖縄県糸満市内の小学校5年生(男子53名,女子57名)であり、今回はフォローアップ調査のため介入プログラムは実施せず、平成22年度の介入調査前後に実施した調査と同様の調査を行うことであった。具体的には、加速度計による身体活動量調査とライフスタイルに関する質問紙調査を実施する予定であった。しかしながら、学校現場の実情により、予定したフォローアップ調査は実施することができなかった。ただし、前者の研究成果のまとめに関しては、第58回日本学校保健学会において「亜熱帯島嶼地域における小学校高学年児童の身体活動量の実態:夏期と冬期の比較」のテーマで研究成果を発表し、優秀発表賞を受賞した。寒冷地の身体活動量に関しては、世界的にみても多くの論文がすでに発表されており、そのほとんどが冬期の身体活動量の少なさを論じているものであるが、本研究のように亜熱帯地域における、しかも、児童期の発達段階での身体活動量を実際の測定により研究を行っているのは稀で、それらの数値を明らかにした点で意義があると考える。さらに、京都教育大大学教育実践センター紀要に「沖縄県における子どもの体格・肥満度と運動能力に関する比較的研究」というテーマで論文をまとめ刊行した。
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