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2008 年度 実績報告書

ヒアルロン酸ノックダウンマウスの老化機構の解明及び抗加齢医薬開発への活用

研究課題

研究課題/領域番号 20300225
研究機関青森県立保健大学

研究代表者

今 淳  青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (60271798)

研究分担者 澤村 大輔  国立大学法人弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60196334)
キーワードヒアルロン酸 / 糖鎖 / アンチエイジング / 老化 / 発現制御
研究概要

4-メチルウンベリフェロン(MU)を投与して作製したHAノックダウンマウスの皮膚は菲薄化と粗造化が必発する。また,本マウスの中には跛行する物もおり,皮膚や関節にヒトの老化と類似した変化が生じていると予想される。本年度はその病態解析を行なった。HAノックダウンマウスから臓器を採取,解析した結果,皮膚水分含量は著明に減少し,HA減少による包水性の低下が予想された。一方,皮膚の弾性低下,メラニン色素産生の変動,炎症の誘発等は認められなかった。そこで,HA関連酵素(HA合成酵素(HAS1-3),HA分解酵素(Hyal1-4))の発現を解析した結果,HAS2の発現のみ抑制されていた。この結果は皮膚の培養細胞レベルでも同様であり,転写阻害剤アクチノマイシンD共存下では抑制効果が完全に消失したことから,MUは転写レベルでHAS2遺伝子の発現を抑制してHAの発現を抑制している機構が考えられた。また,病理組織像では表皮及び真皮の薄化が著明であり,老化皮膚の類似の変化を認めた。表皮ではケラチン14が増強し,ケラチン1は低下しており,表皮の非薄化は分化亢進によると考えられた。一方,真皮では,I型やIII型コラーゲンなどの皮膚に主要なコラーゲンに変化は無かったが,同じく皮膚の構築に重要なV型やVII型コラーゲンの発現低下を認めた。我々はVII型コラーゲンの低下が皮膚の老化に関与していることを既に見出しており,MUも皮膚の老化と類似の反応を誘導している可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] メチルウンベリフェロン誘導体 : 悪性腫瘍のヒアルロン酸合成及び転移に対する抑制効果の比較2008

    • 著者名/発表者名
      今 淳, 五十嵐愛美, 諸橋一
    • 学会等名
      第29回日本炎症・再生医学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-07-08

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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