研究概要 |
運動やストレスに伴う腸管防御的HSP70の発現増強は副腎皮質ホルモンとTLRによる腸内細菌認識の双方に依存していることを明らかにした。逆に腸管TLRによる腸内細菌認識は免疫担当細胞非依存的に腸管運動を抑制するとともに損傷骨格筋の回復過程に強く影響し、筋力トレーニングの効果が腸内環境に依存する可能性が示唆された。一方、骨格筋線維は収縮時に免疫系非依存的にサイトカインIL-6およびケモカインCXCL1,5を分泌すること、IL-6分泌はグリコーゲン減少条件においてカルシニューリン、NFATc1を介して促進的調節が行われていることをin vitro で明らかにした。またin vivo でも骨格筋収縮にともないケモカインCXCL5の転写レベルが増加するものの、蛋白レベルでの増加は筋損傷時だけであり、epigenetic な調節の関与が示唆された。
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