研究課題/領域番号 |
20300238
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
大塚 美智子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (30233183)
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研究分担者 |
福原 衣麻 日本女子大学, 家政学部, 助手 (10440075)
平井 郁子 大妻女子大学, 短期大学部・家政学部, 准教授 (30389895)
高野倉 睦子 神戸女子大学, 家政学部, 准教授 (40183438)
島津 大宣 日本女子大学, 家政学部, 教授 (40060678)
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キーワード | 高齢者 / 体型特徴 / 姿勢 / 定点観測 / シーン検証 / 下半身ボディ / 動作解析 / 衣服素材 |
研究概要 |
1992年から1994および2004年から2006年にかけて測定されたHQL最新データ、男女(65歳〜90歳)に関する全身および四肢項目について多変量解析により分析し、脊椎上部の彎曲、腹部の突出、大臀筋の衰退に伴う腰囲と大腿囲の減少、四肢の短さ、腰曲がり傾向などの高齢者の体型特徴が抽出された。また高齢女性165名に衣服に関する意識調査を実施した結果、脊椎上部の彎曲、腰曲がりは、衣服の不具合や転倒などとの高い相関を持つことが確認された。高齢者の日常動作の抽出においては、高齢者が集う地域でVTRによる定点観測と聞き取り調査を行い、体型、姿勢、動作条件と身体負荷の関係を捉え、衣服の快適性の向上のための条件について検討した。あわせて21年度以降に予定していた、シーン検証によるボディ制作のための動作条件の設定を行った。また予備研究として非接触三次元計測装置を用いて中高年の全身を撮影し、全身形状を分析すると同時に、撮影した三次元データをボディオーダーツールとメタセコイヤを用いて標準身体寸法にデフォルメして形状を標準化した。この手法を標準高齢者全身ヌードボディおよび動作対応全身ボディ制作のために応用する予定である。衣服素材に関しては、アンケートの結果から軽量性、保温性、伸長性、肌触りの良さが求められていることが明らかになった。そこで着用感に影響する素材特性、着脱の容易性に関係する伸長性や軽量性、高齢者の運動機能をサポートするストレッチ性、吸汗性、速乾性などの素材特性に焦点を当て、高齢者者の身体機能を助け、より快適な素材特性について服種別に適用した。これらの結果は2009年2月28日に開催したプラチナエイジファッションショーの作品における素材選定に反映させ、ショーを通しその効果を確認した。
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