ポリフェノール、カロテノイド、ビタミンC、Eを中心とした抗酸化食品成分を用いて、動脈硬化の危険因子として、血管内皮機能障害、マクロファージの活性化、脂肪細胞の肥大化に対する影響を検討した。血管内皮細胞においては活性酸素種産生、炎症性サイトカイン発現、単球接着といった炎症反応を抑制することが示された。マクロファージにおけるMMP産生、スカベンジャー受容体発現、さらには泡沫化を抑制する可能性が見出された。脂肪細胞においても分化を抑制しインスリン抵抗性を改善する可能性が示された。抗酸化食品成分は、その抗酸化作用のみならず、多面的な抗動脈硬化作用を発揮する可能性が示された。
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