研究課題
1 学習者支援ツールの開発と評価平成21年度の本研究で、テストデータに対するアルゴリズムの振舞いを学習者にトレースさせることにより、アルゴリズムの理解内容を外化させる学習支援機構を開発している。このアルゴリズムトレースによる学習支援機構に、実授業での使用に必要な種々の機能を付与した。具体的には以下の通り。開発済みのシステムが支援する学習のステップは、授業や教材でアルゴリズムの概要を理解した段階で、その理解を確認する場面に限られていた。本年度は、ここで理解した内容をコーディングにつなげるための支援機能を追加した。そのためには、具体データに対して再現した処理手順を俯瞰させ、一般的な処理構造(反復構造・選択構造)に抽象化させることが必要である。そのために、処理手順のうち同一の機能を実現している操作群をグルーピングし、その機能に対応するラベルを学習者に定義させる機能を実現し、簡単な評価実験をおこなったところ、操作を抽象化して認識する上で一定の効果が示唆された。2 教師支援ツールの開発と評価これまでの本研究の成果として、学習者プログラムの半自動評価によって教師が学習者プログラムを添削する作業を支援するシステムと、半自動採点の基準となる標準アルゴリズムの記述作業を支援するツール、典型的なコメントを蓄積してそれを類似したレポートに簡単に付与できるツール、ある学習者が犯した誤りと類似した誤りを自動検出するツールを開発している。平成22年度は各ツール類の整備、ユーザインタフェースの整備を進めた。
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Proceedings of ICALT2010 (The 10th IEEE International Conference on Advanced Learning Technologies)
ページ: 227- 228
International Journal of Knowledge and Web Intelligence
巻: Volume 1, Number 3/4 ページ: 273-288