研究課題
大学工学部で教えられる流体力学入門の授業を例に取り、学生の流体力学の原理の理解度やその運用能力を格段に高める潜在的可能性を秘める、先端的Eラーニング環境の構築について検討を行った。特にベルヌーイの式を用いたタンクからの流体流出現象について、流出口のオリフィス形状が与える影響を数値シミュレーションにより可視化し、流体力学の原理についての理解度を増進させる方法を開発した。本ソフトウエアにより、学生はディスプレイ上に仮想的に描かれる現象を見ながら、物理パラメータの影響を擬似体験することが出来る学生が自由にグループを組み変えながら課題研究や演習問題を通して学習する過程で、その学習進捗度をリアルタイムでモニタリングする、計算機援用によるグループ協調学習(Computer-Supported Collaborative Learning (CSCL))の基本的構成について検討を行った。その鍵となるのは、クラスターパターンを用いたデジタル情報担体技術(クラスターパターンインターフェース;CLUSPI)の採用である。本技術により印刷物とデジタルデータの融合を画期的に発展させることができた。物質表面にデジタル情報を埋め込む表面の記号化、それを光学的に読み取り復号化するきわめて汎用性の高い表面情報伝達技術を開発した。本技術でいう物質表面の記号化とは通常の紙媒体の他に、金属やプラスチック表面にレーザーなどで刻印されたクラスターパターンを含むものである。このような物理的に異なる表面処理により記号化された情報を、画像データとして取り込むことが出来る多機能表面情報読み取り器(SCR)の試作を行い、その性能について検討を行った。
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