研究課題
1. 古墳文化財で報告されてきた文化財汚染に関わる真菌5属(アスペルギルス属、ペニシリウム属、アクレモニウム属、フザリウム属、アウレオバシジウム属)および放線菌のあわせて23種について、揮発性有機化合物(MVOCs)を実験室内での培養の段階ごとにガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)で分析し、フィンガープリントデータベースを構築した。2. 古墳などで分離されたカビや放線菌の株、あるいは同等の標準的な株の培養に対して、トビムシが捕食行動あるいは忌避行動や誘因行動がみられるかどうかについてビデオカメラによる小動物の行動解析を中心に行った。その結果、ペニシリウムはよく摂食するが、スペルギルスは摂食しないなどの特徴が明らかとなった。3. フザリウムの放出するMVOCがアスペルギルスの増殖を抑制し、胞子の成熟を早めることが分かり、その本体はGC/MSのフィンガープリントデータベースで高濃度に検出されるフザリウムの放出する2-ペンタデカノンであることが、シャーレ内での共培養による実験と、2-ペンタデカノン標準物質の培養への添加実験から判明した。
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Journal of general and applied microbiology 56(印刷中)
Analytical Chemistry 81
ページ: 6750-6755
Papers of JSPS-IIAS Joint International Symposium on Conservation Technology for Cultural Heritage, held at the International Institute for Advanced Studies 1
ページ: 46-51