研究課題/領域番号 |
20310009
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長田 和雄 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (80252295)
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研究分担者 |
持田 陸宏 名古屋大学, 高等研究院, 特任准教授 (10333642)
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キーワード | 環境分析 / 環境変動 / 共焦点レーザ顕微鏡 / 大気現象 / 黄砂 / 氷晶核 / エアロゾル粒子 / 混合状態 |
研究概要 |
今年度は、粗大粒子のサンプリングに適した捕集面と解析方法について、大気ダスト粒子を模したシルトサイズのダスト粒子サンプル(名大グランドの土壌やアリゾナ・テスト・ダスト、黄土・黄砂標準粒子など)を用いて検討した。エアロゾル粒子の水溶性/非水溶性物質の割合を知るためには、半透膜上にエアロゾル粒子を採取し、水透析前後の粒子体積を計測する必要がある。前年度に明らかになったように、コロジオン膜を用いた従来の方法では粗大粒子の解析が困難である。そこで、孔径や開口面積率の異なるヌクレポア・フィルターをテストしたところ、孔径0.05μmのヌクレポア・フィルターが本研究の目的に合致していることがわかった。また、捕集した粒子に炭素膜コートを施すことで、透明な粒子(ポリスチレン粒子)の計測精度を向上させることができた。捕集方法と解析方法に目処がたったので、上記のテスト・ダストについて、粗大粒子の粒径別に水溶性/非水溶性物質の体積比を計測したところ、試料毎に、また、粒径区分によっても、体積比はかなり異なることがわかった。大気中のダスト粒子について、立山・天狗平で得られた試料と名古屋に黄砂が飛来した時の試料について計測したところ、水溶性物質が有意に(10%以上)含まれるダスト粒子は、粗大粒子全体の半数以上におよぶことがわかった(担当:長田)。連続流型熱拡散チェンバに接続したパーティクルカウンターを用いた粒子の検出や、チェンバに流入する空気の露点温度の制御に関する作業を行った。(担当:持田)。
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