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2008 年度 実績報告書

植物を用いた難分解性フェノール系汚染物資の除去システム

研究課題

研究課題/領域番号 20310043
研究機関大阪大学

研究代表者

平田 收正  大阪大学, 薬学研究科, 教授 (30199062)

研究分担者 仲山 英樹  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (30324982)
キーワード環境浄化 / 内分泌かく乱物質 / ペルオキシダーゼ / ポリフェノールオキシダーゼ / 遺伝子組換え植物
研究概要

本研究は、1)ポーチュラカおよびミニバラのフェノール系環境ホルモン無毒化代謝機構を解明し、それらの代謝に機能する遺伝子を単離すること、2)1)で単離する遺伝子資源(BPA代謝鍵酵素遺伝子)を小胞輸送工学的手法を利用して植物に導入することによって、難分解性フェノール系化合物代謝能の高い植物を分子育種すること、3)上記1)2)で得られる浄化植物を水処理用水耕栽培システムに組込み、実際の廃水に含まれるターゲット汚染物質を高効率に除去できることを検証し、新規高度水処理システムとしての事業化シーズを提供することを目的とする。
平成20年度は、BPA代謝経路を明らかにするために、質量分析計、核磁気共鳴装置等を用いて代謝中間体の化学構造の解析を行った。その結果、BPAはまず水酸化され、次にキノン体へと変換されることが明らかとなった。また、これらの代謝と同時に、代謝中間体が重合して水に不溶な複合体を形成することも明らかとなった。これらの結果から、ポーチュラカ根によるBPAの代謝は、ポリフェノールオキシダーゼ(PPO)とペルオキシダーゼ(PRX)によって触媒されると考えられる。そこで、ポーチュラカの根から、両酵素をコードする遺伝子の単離を行なった。その結果、それぞれの酵素について複数の候補遺伝子を得た。さらに、発現部位の解析やこれらがコードするタンパク質の部分的な機能解析も行った。
次年度は、これらの遺伝子がコードするタンパク質の機能解析を行うことにより、BPA代謝を担うPPOとPRXを特定するとともに、当該遺伝子を植物体に導入することにより、難分解性フェノール系化合物代謝能の高い植物の分子育種を試みる予定である。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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