研究課題
【1】トリブロック共重合体の合成RAFT重合法によりポリ(スチレン-b-アクリル酸-b-エチレンオキシド)(PS-b-PAA-b-PEO)を合成した。得られた高分子はGPC、FTIR及びNMRで構造決定を行った。【2】高分子ミセルの調製上記のトリブロック共重合体を水に溶かし、PSをコア、PAAをシェル、PEOをコロナとする高分子ミセルを得た。得られた高分子ミセルは動的光散乱及び走査型電子顕微鏡測定で粒径測定を行った。【3】炭酸カルシウム及び硫酸バリウムナノ粒子の合成と特性解析無機材料として、炭酸カルシウム及び硫酸バリウムを取りあげ、それらの中空ナノ粒子の合成を試みた。前記の高分子ミセルにそれぞれの前駆体としてカルシウムイオン、バリウムイオンを加えて、各イオンと高分子との複合ナノ粒子を合成した。そこに対イオンとして、炭酸イオン、硫酸イオンを加え、目的とする無機物質を生成させた。その後、焼結によって鋳型高分子を取り除き、中空無機ナノ粒子を得た。得られた中空無機ナノ粒子は透過型電子顕微鏡で空洞サイズと無機層の厚さを測定した。【4】炭酸カルシウム及び硫酸バリウムナノ粒子の薬物送達システムへの応用炭酸カルシウム及び硫酸バリウムナノ粒子は生体適合無機材料として知られている。これらの中空ナノ粒子に抗がん剤や抗うつ剤などの薬物を内包させ、その徐放挙動を検討した。さらに、これらの中空無機ナノ粒子の表面をポリメタクリル酸でコーティングして、pH刺激応答性を付与した。すなわち、中性あるいは塩基性条件下ではポリメタクリル酸が伸長したコンフォメーションをとり、無機シェル層の孔をブロックするが、酸性条件下ではポリメタクリル酸が収縮したコンフォメーションをとり、無機シェル層の孔が開く。この機構により薬物の徐放挙動をpHで制御できるか否かを検討した。
すべて 2012 2011 その他
すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 16件) 学会発表 (6件) 備考 (1件)
Mater.Lett
巻: 66 ページ: 25-28
doi:10.1016/j.matlet.2011.08.029
巻: 73 ページ: 4-7
doi:10.1016/j.matlet.2011.12.058
Chem.Lett.
巻: 41 ページ: 386-388
doi:10.1246/cl.2012.386
Nano Energy
巻: 1 ページ: 503-508
doi:10.1016/j.nanoen.2012.03.003
New J.Chem
巻: (in press)
DOI:10.1039/c1nj20671k
J.Colloid Interface Sci
doi:10.1016/j.jcis.2011.12.050
Bull.Chem.Soc.Jpn.
J.Electrochem.Soc.
DOI:10.1149/2.082205jes
Chem.Commun.
DOI:10.1039/c2cc16085d
Ionics
DOI 10.1007/s11581-012-0716-x
J.Colloid Interface Sci.
巻: 358 ページ: 354-359
DOI:10.1016/j.jcis.2011.03.004
巻: 47 ページ: 6921-6923
DOI:10.1039/c1cc11902h
巻: 47 ページ: 10422-10424
DOI:10.1039/c1cc13825a
J.Mater.Chem.
巻: 21 ページ: 13881-13888
DOI:10.1039/cljm10864f
Colloids Surf.B : Biointerfaces
巻: 88 ページ: 734-740
doi:10.1016/j.colsurfb.2011.08.009
Nanoscale
巻: 3 ページ: 4768-4773
DOI:10.1039/c1nr10804b
http://extwww.cc.saga-u.ac.jp/~nakashik/index.html