実験・理論の両面からCNT-MFM探針の高分解能、低磁気的擾乱性の起源を調べた。実験的には、コート材料の飽和磁化が大きいほど信号強度が大きくなり、分解能的にも有利であり、コート厚は6-10nmが適当であることが分かった。シミュレーションからは、探針全体の直径が50nmを超えると、探針長手方向の一様磁化状態からはずれてくるため、それより小さくするべきであることが分かり、設計指針が得られたとともに実験結果も裏付けている。また、CNT-MFM探針の場合、ピラミッド型探針に比べ、漏洩磁界が小さく、空間的な減衰が急峻であり、これが低磁気的擾乱性に寄与していることが分かった。
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