研究概要 |
平成21年度に行なった研究歴史上の東海地震・南海地震のアスペリティーを考慮した断層モデルの構築である。 研究代表者・都司は,主として既収集の地震史料にもとづいて,地震にともなって起きた事象(人の死傷,家屋の倒壊,液状化,地盤変動,火災の発生,交通の遮断,津波の浸水と被害などの事象)について1件としてエクセルによるデータベースを作成した.また、GMTによる震度分布図の作成、歴史上の東海地震・南海地震に伴う地変、津波の浸水標高の分布を解明した。 史料編纂所・佐藤は用いた史料の素性と信頼性,時代背景,参考とすべき文献,史料発掘,毛筆体の原文書の解読,意味の理解などについての情報を提供する.また,新資料発掘の現地調査を実施した. 京都大学の中西、および大谷大学の草野は、主として南海地震の資料調査の解明と,断層モデルの整合性を検討した。さらに、江戸時代以前の明応東海地震(1498)、正平南海地震(1361)など、古い時代の東海地震、南海地震の記録を、京都・奈良を含む古い時代の記録が多く保存されている近畿地方を中心として史料調査、および考察を行なった.
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