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2008 年度 実績報告書

細胞内タンパク質ターンオーバーの網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 20310117
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

中東 憲治  慶應義塾大学, 大学院・政策・メディア研究科, 准教授 (70322740)

研究分担者 石濱 泰  慶應義塾大学, 大学院・政策・メディア研究科, 准教授 (30439244)
キーワードタンパク質ターンオーバー / タンパク質分解 / プロテオミクス / マルチオミクス / タンパク質代謝 / 分子遺伝学
研究概要

タンパク質、mRNAの量が時間によって変化しない定常状態でのタンパク質ターンオーバーの測定を可能にするため、ロイシンと炭素源の濃度を変えて連続培養の条件検討を行い、ロイシンを制限基質とした連続培養の系を確立した。非ラベルロイシン(Leu-NL)をフィードした培養からロイシン-5,5,5-d3(Leu-d3)に置き換えて培養を継続し、同位体の変化により定常状態が崩れていないことをDNAマイクロアレイによりmRNAレベルで確認した。確立した培養系を用い、フォード切り替え後にどれだけのタンパク質が置き換わったか(ターンオーバー)を調べるため、nanoLC-MS/MSによる網羅的なペプチドの解析を行い、Leu-NLとLeu-D3を含むペプチドの比を測定した。タンパク質毎に集計した結果、300-500種類程度のタンパク質のターンオーバーが測定可能であった。ほとんどのタンパク質は非常に安定で、数時間ではほとんど分解が見られなかったものの、半減期20-120分の早いターンオーバーを示すタンパク質も約50種類発見した。早い分解を受けることが既知のタンパク質も数種類含まれていたが、残りのほとんどは新たな発見である。一培養条件における実験だけで多数が発見されたので、今後条件の変更によってさらに多くを発見できると期待され、タンパク質ターンオーバーの機構と細胞内の役割について新しい知見が得られると考えている。
次世代シーケンサーによって原核生物mRNAの絶対量を網羅的に測定するためのmRNA精製法の検討を行い、得られたmRNA量とemPAI法で得たタンパク質量の比較を行った。この結果より早いターンオーバーを示したタンパク質のうち、一部ではタンパク質/mRNAの比が非常に低いことも明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Robustness of bacterial metabolic network. Views from multi-omics analysis2008

    • 著者名/発表者名
      Kenji Nakahigashi
    • 学会等名
      Seminar at Center for Mathematical Modeling, University of Chile
    • 発表場所
      サンチアゴ, チリ国
    • 年月日
      2008-12-27
  • [学会発表] Robustness of bacterial metabolic network. Views from Multi-Omics analysis.2008

    • 著者名/発表者名
      Kenji Nakahigashi
    • 学会等名
      Design and Engineering of Microbial Genomes
    • 発表場所
      中央研究院, 台北, 台湾
    • 年月日
      2008-11-26
  • [学会発表] Protein turnover-omics : Comprehensive analysis of protein turnover in E. coli.2008

    • 著者名/発表者名
      Kenji Nakahigashi
    • 学会等名
      International E. coli Alliance for Systerns Biology
    • 発表場所
      イギリス・ケンブリッジ
    • 年月日
      2008-09-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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