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2008 年度 実績報告書

アロディニア誘発にかかわる新規受容体の探索プローブの創製

研究課題

研究課題/領域番号 20310131
研究機関岐阜大学

研究代表者

古田 享史  岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40173538)

キーワードアロディニア / 受容体 / アクロメリン酸 / 陽電子放射断層画像撮影法 / PET
研究概要

本研究では,難治性の神経因性疼痛の症状の一つであるアロディニアの誘発に関わる新規受容体を同定するための分子プローブの創製をめざした.生体における標的受容体の発現部位を陽電子放射断層画像撮影法(PET)により探索することとし,受容体リガンドのPETトレーサー化について検討した.まず,天然キノコ毒で,新規受容体を介してアロディニア誘発作用を示すと考えられるアクロメリン酸の構造を基に,独自に設計・合成したアンタゴニスト活性を持つ化合物PSPA-4のPETトレーサー化を試みた.トレーサーに組み込むポジトロン放射核として半減期20分の^<11>C核を選択し,高速メチル化反応により分子内のベンゼン環に標識することにした.^<11>Cの半減期が短いため,標識反応から分離・精製までの行程を30分以内で行う必要があるが,PSPA-4の構造上,メチル化段階では官能基の保護が不可欠であると判断した.そこで,メチル化反応を5分,脱保護1分に設定し,両プロセスををワンポットで行う経路を設計した.前駆体となるスズ化合物は,対応するハロゲン体から効率的に合成することに成功した.コールドの条件で,メチル化-脱保護反応を検討した結果,アミノ基の保護基にトリフルオロアセチル基を用い,メチル化後,アルカリ水溶液を加えてエステル部位とともに一気に脱保護することで前記要件を要件を満たすルートを確立することができた.次に,実際のPET合成装置によりトレーサー合成を検討し,良好な放射化学収率で^<11>C-PSPA-4プローブを合成することに成功した.予備的ではあるが,ラットにおけるイメージング実験を行い,脳組織への特異的集積を観測することに成功した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Synthesis of both epimeric triacid analogs of kainicacid2008

    • 著者名/発表者名
      Hai Ling Hao
    • 雑誌名

      Chinese Chem. Lett. 19

      ページ: 269-272

    • 査読あり
  • [学会発表] 抗アロデイニア作用を示す新規アクロメリン酸類縁体の創製2009

    • 著者名/発表者名
      金澤奨勝(古田享史)
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2009-03-29
  • [学会発表] Novel Pyrrolidine Derivatives that Exert Anti-allodynic Activity2009

    • 著者名/発表者名
      Kyoji Furuta
    • 学会等名
      The Next Generation Japanese Technology Showcase
    • 発表場所
      New York (USA)
    • 年月日
      2009-01-14

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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