研究分担者 |
小野 珠乙 信州大学, 農学部, 教授 (10177264)
吉村 崇 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (40291413)
村井 篤嗣 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (10313975)
斉藤 昇 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (40211924)
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研究概要 |
1)、鳥類バイオサイエンス研究センターにおいて維持している系統9系統と商業用の5系統をマイクロサテライトマーカーの解析により、遺伝的な均一性を調べた。その結果、鳥センターで維持している系統は高い均一性が見られ、6系統では80%以上であり、GSN/1においては100%であった。それに対し、商業用の5系統では高い系統でも17%であった。この結果から、鳥センターで維持されている系統は、実験用のニワトリの遺伝子資源として非常に有用であることを示した。(Exp Anim. 59, 511-514, 2010)。 2)、ウコッケイにみられる過剰な体内メラニン産生の責任遺伝子のゲノム上の位置を特定しつつある。 3)、ファイヨミ種由来の近交系のGSP系とPNP/DO系を用いて雌初生雛の左側卵巣除去し、右側生殖腺の発達に対する影響を調べたところ、右側生殖腺が精巣のように発達することが確認でき、その発達程度はPNP/DO系の方がGSP系よりも進んでいることが観察され、この雄性化の違いは遺伝的違いに起因することが示唆された(J Reprod Dev.56, 154-161, 2010)。 4)、ウズラの脳内深部に存在する光受容体がオプシン5であることを、同定した。そして、オプシン5が季節繁殖の光感受性に関係していることを示した。(Proc Natl Acad Sci USA 107, 15264-15268, 2010)。 5)、抗体の卵黄移行の機構について,ヒトの組換えIgGを用いて移行量を調べ、移行に関わるIgGの構造を明らかにした(Molecular Immunology, 47, 1404-1410, 2010)。 6)、鳥類の胚時期の脳内においてアロマターゼ陽性細胞の数に性差が存在することを明らかにし、この性差が脳の性分化に関係する可能性を示した(J Chem Neuroanat. 39, 272-288, 2010.)。 7)、機関内外研究者を対象に鳥類関連研究セミナーを開催し、研究討議と研究資源に関する情報交換を行った。
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