研究課題/領域番号 |
20310155
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
中村 桃子 関東学院大学, 経済学部, 教授 (30205372)
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研究分担者 |
佐藤 響子 横浜市立大学, 国際総合科学部, 教授 (80235332)
マリィ クレア 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (40339213)
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キーワード | 男性性 / ホモソーシャル / 規範意識 / 親子 / 女性指導者 / クィア理論 / 位置取り / 言語資料 |
研究概要 |
中村は、従来のことばとジェンダー研究で見過ごされがちであった男性性の構築にかかわる研究を行った。ひとつは、明治の近代化において創生された「国語」概念が、実は否定項として作り出された「女学生ことば」などとの関係において男性化された概念であったことを主張した。もうひとつは、スポーツ新聞が「物語化」と「お笑い化」という独特の文体を用いて、「男同士の絆」に特徴付けられた世界を作り出していることを指摘した。 佐藤は、言語使用の背後に人がどのような規範意識を持っているのかを探ることを中心に研究を行った。ひとつは、親が子どもに話しかけるときに使用する自称詞の選択と母親役割意識、父親役割意識そして子どもの性別の相関関係を明らかにした。もうひとつは、指導者の立場にたつ女性による談話の分析を通じて、女性たちが依拠している規範の実態をあぶりだすことを試みた。 マリィは、クィア理論と言語研究の可能性を探ることを中心に研究を行った。ひとつは、インタビューにおける協力者の位置取りについてのクィア理論を配慮した分析であった、もうひとつは、近年マスコミに登場するオネエタレントの言語資料の収集と記録であった。
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