研究課題
本研究は、(1)脳神経倫理学の学問的特質の明確化、および、(2)神経科学がもつ社会的インパクトの制御可能性の検討を行うことにより、脳神経倫理学を本格的に目本に導入し、その学問的基礎を確立することをめざすものである。プロジヱクト初年度にあたる今年度は、文献収集とサーベイとサーベイをすすめ、脳神経倫理学の特質と社会的役割の明確化に務めたほか、脳科学技術の現状・社会的な影響に関する調査と理論的な考察を進め、その成果の一部を論文および口頭で発表した。本年度の研究により、次年度以降脳神経倫理学を本格的に展開するための基礎を固めることができたものと考えている。また、今年度は当研究プロジェクトの研究会として「脳神経倫理研究会」を2回(講演会を入れると3回)開催し、Institut derecherches cliniques de Montrealの脳神経倫理研究ユニット・ディレクターのエリック・ラシーヌ氏、文部科学省科学技術政策研究所の石井加代子氏、自然科学研究機構生理学研究所の吉田明氏などに講演を依頼し、脳科学技術および脳神経倫理に関する国内外の状況に関する情報収集・意見交換を行うとともに、脳科学委員会の傍聴などにより、脳神経倫理および脳科学に関する研究の国内外の状況に関する調査を行った。さらに、当プロジェクトの一環として、当プロジェクトの概要を紹介するウェブサイトを開設したほか、「脳神経倫理ポータルサイト」および「脳神経倫理メーリングリスト」を開設し、脳神経倫理に関する情報交換のためのプラットフォ己ムの整備を進めた。
すべて 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) 図書 (1件) 備考 (2件)
UTCP Booklet8『エンハンスメント・社会・人間性』、東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター
ページ: 39-49
大航海 70
ページ: 84-91
『脳神経倫理学の展望』信原幸弘・原塑編、勁草書房
ページ: 1-12
http://hps.c.u-tokyo.ac.jp/atheoreticalfoundationofpneuroethics/index.php
http://hps.c.u-tokyo.ac.jp/aportalsiteforneuroethicsinjapan/