研究課題/領域番号 |
20320016
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研究機関 | 舞鶴工業高等専門学校 |
研究代表者 |
吉永 進一 舞鶴工業高等専門学校, 人文科学部門, 准教授 (90271600)
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研究分担者 |
大谷 栄一 佛教大学, 社会学部, 准教授 (70385962)
安藤 礼二 多摩美術大学, 美術学部, 准教授 (20445620)
岡田 正彦 天理大学, 人間学部, 教授 (00309519)
高橋 原 東京大学, 人文社会系研究科, 助教 (30451777)
守屋 友江 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (30340847)
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キーワード | 新佛教 / 仏教清徒同志会 / ユニテリアン / 杉村楚人冠 / 高島米峰 / 境野黄洋 / 知識人宗教 / 仏教の国際化 |
研究概要 |
寺院や宗門を離れて知識人宗教として成立した新佛教運動は、その性質を評価する上で、教育機関、出版媒体が重要であることは昨年度までの研究会で確認され、宗教学会パネルで議論されてきたところである。また、近代仏教には、日本やスリランカのローカルな現象という側面だけでなく、世界同時多発的に発生したグローバルな現象でもあることが、近年、各国の近代仏教研究者から指摘されてきたところであり、日本の新佛教運動もその視点から研究される必要がある。本年度は、教育とメディアに国際化という問題を加えて、8月に研究会を行い、9月の宗教学会でパネル発表を行った。そこで論じられた問題は、高島米峰を中心とする新佛教運動の出版戦略と教育との関係、そして新佛教に隣接する、『中央公論』編集長で高輪佛教大学の中心人物であった櫻井義肇の周辺に存在する西本願寺内の進歩派であり、西本願寺派仏教者たちの国際的な活動であった。さらに、これに付随して、コーク大学(アイルランド)のBocking教授と高輪佛教大学を訪問したアイルランド人僧侶ダンマローカについての情報交換を行い、また大正、昭和時代における西本願寺派国際仏教者である宇津木二秀についての研究調査を行い、仏教国際化の広がりを確認することができた。一方、すでに続けてきた基礎的な伝記研究をこれと並行して進めており、メーリングリストを活用しての情報交換だけでなく2月に研究会を開催し意見を交換し、平成23年度内の報告書の執筆に向けての準備を進めることができた。
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